40代以降にできることが多く、老年期の代表的な症例のひとつです。色は薄茶色から褐色で、形も不規則。顔面・手背・首・首の前など日光(紫外線)にあたる部位に見られます
老人性色素斑は医学的には脂漏性角化症とも呼ばれます。主に40歳以降に発生し、50歳以上の約80%の方に老人性色素斑が見られます。通常、顔・額・背・首・胸などに現れ、時には上肢などにも現れることがあります。
初期は薄茶色く、平たく、境界線もはっきりな小さなシミとして現れます。
時間が経つとシミはより目立つようになり、色は大きく変化し、明るい茶色から濃い茶色、または黒色まで変化します。通常、経過は緩やかで、シミが周辺に広がることもあれば、大きなシミに融合することもあります。自然と消えることはありません。
老人性色素斑の形成には、長期間の紫外線曝露、ホルモンレベルの変化、皮膚の抗酸化力の低下など、皮膚の老化過程における様々な要因が関係していますが、これらに限定されるものではありません。紫外線は、皮膚の表層を透過して皮膚細胞のDNAを損傷し、メラノサイトの活性を促進するため、シミの形成の主な外的要因の一つです。加齢に伴い代謝が遅くなり、皮膚の自己修復能力や抗酸化力が弱まり、生成されたメラニンが正常に排出されずに皮膚表面に残ると、老人性色素斑ができます。
30代から40代の女性に発症することがあります。
日光・ホルモンバランス・血液など、様々な要因が関係しています。
頬目の下・口の周り・額などに左右対称にできます。
肝斑は通常、出産適齢期の女性に見られます。 薄茶色から濃い茶色の、輪郭がはっきりしないシミとして、顔の皮膚でモヤッと広がります。
通常、20~50歳の女性の頬・上唇・額・顎に現れます。肝斑の主な原因は、直射日光、避妊薬などのに含まれるホルモン、妊娠中の体内ホルモンの変化などがあります。肝斑がある方の多くは、毎日または断続的に日光を浴びる経験がありますが、カロリーも一因として考えられています。肝斑は妊娠中の女性に、特にラテン系やアジア系に多く見られます。また、ヒスパニック系や中東系など、肌の色が黒い人も発症率が高いです。
1.ホルモンバランスの乱れ
2.紫外線によるダメージ
3.スキンケアやメイク時の摩擦
4.妊娠や経口避妊薬の服用による影響
10代後半から30代に発症し、肌の深いところ、真皮にできるため灰褐色、紫っぽいシミが見られます。ほぼ左右対称に、目の下や頬骨のあたりに発生します。
両頬にできることの多いシミの一種。 原因ははっきりとは解明されておらず、遺伝や女性ホルモンの影響、紫外線の影響などが考えられています。 ADMの特徴としては、小さいシミが点状に集まっていること、両側の頬や小鼻、目の下などに対称的に生じること、色調は灰色から若干青色を帯びた茶色であることが挙げられます。
一般的なシミやそばかすなどは表皮内のメラニンが原因ですが、ADMの場合真皮内のメラニンが原因となっているため、真皮内で壊れたメラニンが代謝によって吸収されるまでに時間がかかってしまいます。
ADMの発症はまだ完全には解明されておらず、いくつかの仮説が提唱されています。ひとつは、メラノサイトが表皮の基底層、または真皮に移動する可能性を示唆するものになります。もう一つの仮説は、メラノサイトが基底層への移動に失敗し、真皮に留まっているというものになります。
この症状は、接触・炎症・外傷・摩擦などの原因と関連することが多いです。
遺伝的要因により、多くの場合幼児期に発症し、思春期の頃に消えます。
大人になってから後天的に発症することも。
鼻や左右の頬にできることが多いですが、肩や首にできることもあります。
針の先~米粒ほどのサイズの薄茶色の斑点で、額・鼻筋・頬にできることが多く、まれに首・肩・手の甲などにできます。
色素代謝障害が原因で、遺伝・直射日光・内分泌疾患などが関係している可能性があります。
また、そばかすは紫外線や摩擦などのダメージによってもできやすいため、紫外線を浴びる部位や摩擦を受けやすい部位に現れやすいです。
遺伝的な要因でメラニンが増える
親や祖父母にそばかすが多いと、子どもにもそばかすができる可能性が高いです そのため、メラニンを生成しやすい肌質の人は、毎日スキンケアをしていてもそばかすができることがあります。
外的刺激によりメラニン生成が促進される
皮膚が外的刺激を受けると、肌細胞を守るため、メラニンを分泌するメラノサイトが活性化されます。